ノンバンク融資という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、ノンバンクといえば銀行以外の金融機関、貸金業者に代表される消費者金融などを指します。
つまりノンバンク=銀行業務を行わない企業と考えると、ノンバンク融資は、
- 消費者金融
- 信販会社
などから融資を受ける(お金を借りる)こととなり、カードローンやクレジットカードのキャッシング枠を利用した借り入れが該当します。例えばテレビCMでも見かける、
- プロミス
- アコム
- アイフル
- レイクALSA
はノンバンクのカードローンの代表格であり、銀行から融資を受けるカードローンでいえば、三井住友銀行カードローンはよく目にされるかと思います。
このページではノンバンクからの融資について、銀行と比較しながら詳しく解説していきます。
ノンバンクからの融資の特徴
ノンバンク融資の特徴としては、
- 銀行からの融資よりも借り入れ時の金利が高め
- 年収の3分の1以上は借りられない
といった欠点はありますが、
- 申し込みした日中の即日融資が受けられる
- WEB、アプリから申し込みができる
- アプリから借り入れ、返済ができる
- 無利息で借りることができる
- 審査は自社で行う
など、利便性の高さは魅力です。
ノンバンクから融資を受ける際の金利について
ノンバンクから融資を受ける際の金利は大きく変わりません。おおよそ18%前後での融資となります。
ノンバンクの融資は「貸金業法」を守った融資を行っており、出資法に基づいた上限金利内での融資となります。
元本の金額 | 上限金利 |
---|---|
元本の金額が10万円未満のとき | 年20% |
元本の金額が10万円以上から100万円未満のとき | 年18% |
元本の金額が100万円以上のとき | 年15% |
この上限金利を大きく下回る金利で貸付しているノンバンクはありません。つまり極論でいえば、どこから借りても金利は変わらないため、金利が選ぶ理由にはなりません。
消費者金融名 | 融資(貸付)における上限金利 |
---|---|
プロミス | 17.8% |
アコム | 18.0% |
アイフル | 18.0% |
レイクALSA | 18.0% |
SMBCモビット | 18.0% |
銀行名 | 上限金利 |
---|---|
三井住友銀行カードローン | 年14.5% |
三菱UFJ銀行バンクイック | 年14.6% |
みずほ銀行カードローン | 年14.0% |
りそな銀行カードローン | 年13.5% |
銀行からの融資は他にも「フリーローン」、目的別に融資を受けられる「目的別ローン」などがあり、カードローンよりも良い金利条件で融資を受けることもできます。
銀行名 | 固定 金利 | 金利 | 借入 金額 | 申込可能 な年齢 | パート アルバイト | 年金受給者 | 年収 条件 | 保証会社 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
イオン銀行 | × | 3.8%~13.5% | 10~700万円 | 20~60歳未満 | ○ | × | 前年度の年収が200万円以上 | オリックス・クレジット(株) |
横浜銀行 | ○ | 1.9%~14.6% | 10~1,000万円 | 20~69歳まで | ○ | ○ | – | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 |
りそなプレミアムフリーローン | ○ | 6.0%・9.0%・12.0%・14.0% | 10~500万円 | 20~66歳未満(最終返済時が71歳未満) | ○ | × | – | りそなカード株式会社または オリックス・クレジット株式会社 |
関西みらいフリーローン | ○ | 6.0%~14.0% | 10~500万円 | 20~71歳未満 | ○ | × | – | りそなカード株式会社またはオリックス・クレジット株式会社 |
関西みらい銀行 | ○ | 4.0%~13.5% | 10~300万円 | 20~76歳(完済時の年齢)まで | × | × | – | 株式会社クレディセゾン |
名古屋銀行 ざ・フリー | ○ | 3.5%~13.5% | 10~1,000万円 | 20~75歳(完済時の年齢)まで | ○ | ? | – | オリックス・クレジット(株) |
親和銀行 | ○ | 5.9%~14.0% | 10~500万円 | 20~69歳まで | ○ | ○ | – | ふくぎん保証(株)、(株)クレディセゾン、またはSMBCコンシューマーファイナンス(株) |
秋田銀行 | ○ | 5.80% | 10~500万円 | 20~69歳(完済時の年齢は75歳)まで | ○ | × | – | エム・ユー信用保証株式会社 |
つまり金利面で見れば、ノンバンクよりも銀行から融資を受けたほう利点はあるといえます。
ノンバンクからの融資は総量規制の対象となる
ノンバンクからの融資は貸金業法の規制である総量規制の対象となります。
総量規制とは年収の3分の1以上の融資を制限したものであるため、規制に従った融資しかできません。
どのぐらいの金額で融資を受けることができるのか?ですが、例えば年収300万円の方であれば、100万円以下の融資しか受けられません。
銀行からの融資はこの総量規制の対象にはなりませんが、年収を超えるような融資は行っておらず、大型融資を受けるのは難しいのが現状です。
給与所得のみの方であれば、源泉徴収票の「支払金額」や住民税納税証明書等の「支払給与の総額」の欄を。
給与所得のみ以外の方(個人事業主等)であれば、市区町村が発行する住民税納税証明書や税務署が発行する納税証明書(所得金額用)の「所得金額の欄」が年収となります。
融資におけるノンバンクと銀行の審査の違い
融資の可否は「審査」次第となります。ノンバンクの審査は銀行と違い基本的に自社で審査を行います。
それに対し銀行の場合、銀行と保証会社等で審査を行います。つまり2社以上で審査を行うため、審査は厳しくなる傾向があります。また保証会社はノンバンク企業が担当することが多いのも事実です。
審査において厳密にいえば、信用情報機関に保管されている「信用情報」も参照します。
- CIC
- JICC
- 全国銀行個人信用情報センター
信用情報機関ではノンバンクのローン(カードローン)やクレジットカードに申し込みした情報、利用状況に至るまで情報が記録されています。
もし過去にカードローンやクレジットカードを利用した際、
- 返済が長期間滞った(61日間以上3か月未満)
- 過去に債務整理を行ったことがある
- 短期間に複数回、複数のローン等へ申し込みした
といったことがある方の場合、信用情報機関上にその情報が掲載され、審査において不利に働きます。
つまりは審査に落ちる可能性は極めて高くなります。
ノンバンクと銀行では融資を受けるまでの流れは違う?
ノンバンクも銀行も申し込みから審査、融資までの流れは変わりません。
- 申し込み
- 仮審査
- 本審査
- 契約手続き
- 融資
申し込みはノンバンクである消費者金融、またメガバンクに代表される銀行のカードローンであれば、WEB申込に対応しているため、パソコン、スマホから申し込みできます。
審査は仮審査と本審査に分かれていることが多く、仮審査では申し込みした情報と信用情報から審査を行います。仮審査に通れば本審査へ進み、本人確認や在籍確認が行われます。
本人確認は以下の提出物を2点提出することで確認されるケースがほとんどです。
- 運転免許証(表・裏)
- 保険証(表・裏)
- パスポート(写真・住所記載部分)
- マイナンバーカード(表面のみ)
これらが2点用意できない方であれば、住民票の写しや公共料金(ガス、水道、電気料金など)の領収書を提出します。
在籍確認は申し込みした際に入力した勤務先の電話番号へ電話がかかり、本当に働いているのかを確認されます。本人が出なくても「ただいま席を外しています」といった対応など、会社に勤めていると判断できる返答が得られれば、在籍確認は取れます。
本審査に通過すれば契約手続きに進み、契約完了後は融資を受けることができます。
クレジットカードでの融資はキャッシング枠を確認する
クレジットカードを既に所有している方であれば「キャッシング枠」の利用限度額を確認、利用限度額に金額が設定されていれば、カードを利用し即日に借りることができます。
もしクレジットカードを持っていない方で新規で申し込む場合、申し込みからカードが発行されるまで時間を要します。
ただ初回契約時はキャッシング枠が設けられない場合もあるため、クレジットカードを作っても借り入れできない場合があることも理解しておきましょう。
まとめ
ノンバンク融資とはノンバンク(銀行業務を行っていない金融機関)から融資を受けることであり、代表的な会社として、消費者金融や信販会社からの融資となります。
消費者金融であればカードローン、信販会社のローンの他、クレジットカードのキャッシング枠を利用した借り入れはノンバンク融資となります。
ノンバンクからの融資は銀行よりも金利は高くなる傾向は欠点といえますが、申し込みから融資まで時間がかからない、審査も銀行と比べると落とされる可能性は低いなど利点もあります。
中でも消費者金融のカードローンであれば、申込もWEB申込(インターネット申し込み)に対応しているため、スマホからも申し込める、またアプリを介した借り入れ、返済もできるなど利便性の高さも魅力と言えるでしょう。